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2025.03.08東京U

井上大選手 慶應BRB(東京都2部)へ移籍のお知らせ

この度、井上大選手が東京ユナイテッドFC(KSL)から慶應BRB(東京都2部)へ移籍することが決まりましたのでお知らせいたします



■井上 大(イノウエ マサル)

【ポジション】DF

【生年月日】1994年7月30日

【身長/体重】180cm/74kg

【経歴】横河武蔵野FCジュニアユース - 國學院大學久我山高校 - 慶應義塾大学 - 東京ユナイテッドFC


【選手コメント】

銀行員兼サッカー選手兼CM俳優の井上大です。

今年から東京ユナイテッドFCの源流である慶應BRBに所属しています。

まずは東京ユナイテッドFC関係者及びスポンサーの皆様、30歳まで元気にプレーできる身体に仕上げていただいた横河武蔵野FCアカデミー、國學院久我山高校サッカー部、慶大ソッカー部の指導者の皆様に感謝申し上げます。

大学4年のインカレ終了後、福田さんと人見さんにお誘いいただき軽い気持ちで入団しましたが、その後「岩政大樹選手新加入のお知らせ」「みずほフィナンシャルグループとオフィシャルスポンサー契約を締結しました」のニュースリリースが。

「あれ、けっこう厳しめのチーム入っちゃった?」と思ったあの日がつい昨日のことのように感じます。

新卒1年目から東京→京都→東京と居住地を変えながら約8年間プレーしました。

フルタイムのサラリーマンとして働き、週末はJリーグに負けずとも劣らない強度で真剣勝負を繰り広げる。

字面ではカッコよく見えますが、その実態は本当に苦しい日々でした。

仕事が多忙で平日の練習に出られなくても、毎日飲み会が続いても、新幹線が遅れて金曜夜に京都から東京に帰れなくても、週末のリーグ戦は必ずやってくる。

プロチームを相手に言い訳無しのガチンコで90分間戦い抜き、日曜夜は自分のプレーを振り返り悶々としながら月曜の仕事を迎える。

普通に考えれば常軌を逸した生活ですが、この特殊な環境に身を置けたことで、振り返れば非常にタフな人間になれたと実感しています。

国体準優勝、全社、CM出演、京都↔東京の二拠点生活。思い出に残るイベントを挙げれば枚挙に暇がありません。

ただ、何よりも日々サッカーと仕事に愚直に全力で打ち込んだことが、僕の人生を豊かにしてくれたと思っています。

東京ユナイテッドFCでは元日本代表、元Jリーガー、大卒、高卒、学校の先生、牛乳屋さん等、様々なバックグラウンドを持つ選手とプレーしてきました。

年齢も仕事も経験も異なりますが、ピッチに入ればそんなことは関係なく本気でバチバチやり合います。

この経験がサッカー選手としても、サラリーマンとしても、人としても自分自身を成長させてくれました。出会ってくれたチームメイトのみんな、本当にありがとうございました。

社会人でも本気でサッカーができたこと、サッカーを通じて多くの仲間に出会えたこと、普通に働いているだけでは絶対に会えない人と知り合えたこと、このチームに入って良かったと心から思っています。

香西くんの例があるので、数年後、いや数ヶ月後に「井上大 復帰のお知らせ」があるかもしれませんが、一旦は一区切りとさせていただきます。

ありがとうございました!


【福田代表コメント】

8年間も所属したチームを去るにしてはシリアス感のないコメントに、相変わらずマサルらしいなと思ってしまいました。

大学卒業前のマサルに初めて会ったとき、「騙されたと思ってやってみな。いずれは大きな財産になるから。」と。

そこから始まった銀行員兼サッカー選手の生活は8年間にも及びました。

もしかしたら、サッカーなんかにうつつを抜かしてけしからんとか、仕事に集中していないとか、了見の狭い言葉を浴びせかけられたかもしれませんが、8年間も続けられたということは、周囲の理解がなければ実現できなかったことに間違いありません。

支えてくださったみずほ銀行の皆様に、クラブを代表してこの場で感謝申し上げます。

さて、マサルの言う通り、口で言うほど銀行員を続けながら我々のカテゴリーで選手を続けることは簡単なことではありません。

何しろマサルは練習に参加できませんでした。火曜日の朝練習✕、水曜日の夜練習✕、木曜日の夜練習ラスト45分参加(月末はほぼ欠席)。

しかし、マサルの不思議な力ですが、これだけ練習していなくても、いざ試合になれば、練習不足を感じさせないほどに走れるし、闘うのです。

「社会人として、サッカーを仕事の言い訳にするな。仕事をサッカーの言い訳にするな。」

「仕事してサッカーして、サッカーして仕事しろ。」

我がクラブで一年間に100回は浴びせかけられる言葉、もっとも大事にしている矜持です。

マサルがこの矜持を体現できていたかどうかはわかりませんが、8年間にわたり第一線でピッチに立ち続けたことは立派です。

プロサッカー選手になれなかったら、「けじめ」としてスパイクを脱ぐ若者が多い今日この頃ですが、社会人になってからこそ、サッカーを続けてきたことの意義を見出せることをわかってほしい。22年間にわたり、時間と情熱を注いできたサッカーを、そんな簡単にやめたらダメだって。

「大学生までは、プロサッカー選手になれることが人生の成功そのもの」だけど「社会に出たら、人生をトータルで成功に導くために、サッカーをどう活用するか。」

私自身が、齢50を前にして、サッカーを通じての幸せを実感している今日この頃ですが、マサルはCM出演ですでにそう思えたのかも知れません。

しかしながら、これから先もCM出演以上の大きな成功をつかみ、サッカーを本気で続けてきた意味を実感して欲しいと願います。

マサルが望む「クラブのレジェンド」となれるかどうかは、むしろこれからのマサル次第ですね。

同期に「生けるレジェンド」キャプテン伊藤光輝がいますので。

マサルの人生に幸あれ。