平素は大変お世話になっております。第3回リレーブログを担当します三上佳貴です。
“多忙な俺のプライベートを奪えるのは結婚式二次会幹事打ち合わせと池袋のマンボーだけだ”がモットーの鈍足うどん狂市川先輩よりバトンを受け今回ブログを担当させていただきます、“顔面爆撃機”こと三上佳貴と申します。顔面の迫力で全ての敵を恐怖の底に陥れるその様は本家ゲルト・ミュラーをも凌駕し、むしろゲッツェ状態に達しているのではないかとの声もまことしやかに囁かれている今日この頃であります。また、僭越乍今季は「レクリエーション部長(自称)」を務めさせていただいており、決起会、新人歓迎会等、チームの結束力向上に資する行事の企画、開催を担当しております。ちなみに、「チームの結束力向上というのはあくまで建前であって」などと目的を履き違えたことは唯の一度もございません。何卒宜しくお願い致します。
さて、私は平成23年に慶應義塾大学を卒業し、就職すると同時に、本チームの前身である「慶應BRB」に入団致しました。その経緯はと言えば「人見さんが私を勝手に選手登録してしまったから」これに尽きます。サッカー選手としてプロを目指すのではなく、一般企業へ就職すると決めた時点で、自分のサッカー人生は大学4年をもって当然に終了するものであると考えていたため、選手登録のお話をいただいた当初は「大いに肥え、衰えに衰えた酒好きのサラリーマンでもたまには球も蹴りたくなるかな」という程度のテンションだったというのが本心です。然乍今となっては、再び刺激的な世界に導いていただいたことに心から感謝している次第であります。
私は所属する会社における転勤により、現在名古屋に居を構える、所謂「地方組」の1人です。とりわけ資金面における多大なるサポートのもとで今の環境を与えていただけていることは言うまでもありません。ピッチに立った際は責任あるプレーで、サポーターの方々をはじめ皆様への感謝の気持ちを表現しなければならないと改めて強く感じている所存です。
とは言え、毎週末繰り返す江戸-尾張間の参勤交代は体力的にも応えます。元来私は自分に甘い人間なので、全体練習を行っている首都圏在住組のフィジカルコンディションにより近付けられるよう平日の夜他のジム会員達の嘲笑に晒されながら自らに鞭を打つことについても、相当な覚悟を必要とします。それでもなお、私をハードワークに駆り立てているのは、紛れも無く、このチームに対する情熱に他なりません。
私は昨季をもってこのチームを離れ、本気のサッカーから身を引くつもりでした。しかし、あまりにも非情な結末となったリーグ最終戦を経てその心情は一変し、サラリーマンとしては明らかに常軌を逸した生活をまた1年続けることを決意しました。「このチームでまだやり残したことがある」という自分の煮え切らない想いと、「このチームの力になれることが自分にまだある」という生意気な、しかしこのチームが大好きであるが故の想い。この2つの想いが今の私の情熱の源泉です。
私は大した技術を持っている訳でもなく、事実チーム内に私より上手い選手は何人もいますが、メンタル面、言い換えれば「勝つことに対する欲の強さ」や「常に前向きな姿勢」といった部分については自らのストロングポイントであると自負しております。言わずもがな、顔の表面積についても自負しております。試合に勝ち、仲間と喜びを分かち合う瞬間の快感を思えば、どんなに苦しい状況下でも私はチームを鼓舞し続けます。何があっても勝利を諦めない不屈のメンタリティをチームに伝播させることで、私は自らの存在意義を見い出したいと考えております。
このチーム、このメンバーで、必ずや今季の大目標である『関東昇格』を達成すると共に、より多くの感動を皆様と共有出来たら幸甚であります。グラウンドに足を運んでいただいた暁には、選手一同、闘志溢れるプレーをお見せすることをお約束致します。
どうか今後とも変わらぬご支援の程宜しくお願い致します。
【監督コメント】
三上佳貴。この男の存在が我々を変えました。
2010年、前身の慶應BRB再結成に際しては、当然のことながらゼロからのスタート。東京都4部リーグからのスタートは当然のことながら、何しろ部員もゼロ(正確には数名のベテランが在籍)。一期生で今でも在籍しているのは、主将の大山と市川のみですが、東京都4部リーグからのスタートとあって、大学時代トップチームで活躍していた選手の入団は甲斐悠介くらいのもの。ただでさえ大学サッカーで多くの者が燃え尽きているのに、今のクラブの形を想像できている学生なんている訳もなく、結果、我々に集ったのはゆるーくサッカーやりたい元BチームとCチームの連合軍。東京都4部リーグ参入初年度は、現在ほどチームとしての組織力もなかったものの、若さで勝利。
しかし「来年はこのままじゃ勝てないぞ。。。」。
そう思っていた矢先に入団してきたのが、この男。慶應ソッカー部主将三上佳貴。「来た。ついに来た。俺たちの黄金時代が始まる。」しかし、本人全くやる気無し。
「30分で足攣るな。。。」
「試合後の飲み会のためにだけ来るな。。。」
「腹こわして休むな。。。」
「頼むからそれ以上ビールを飲むな。。。」
そう思い続けた入団1年目。いつしか私は人知れず「三上佳貴、本気化プロジェクト」に注力。
入団から1年経った頃、気がつけばヨシキは昔ながらのヨシキに戻っていました。影響力と顔のデカさはチームNo.1。そして、我々はともに多くの歓喜と悔しさを分かち合ってきました。高校選手権やインカレのような華々しい舞台ではありません。たかだか東京都3部リーグやらなんやら。それでも、ここに至るまでにはたくさんの物語があり、振り返れば人生におけるかけがえのない財産です。 今年で5年目になるヨシキは、日中は銀行マンを営む傍ら、夜は1人孤独にトレーニングを行い、さらに、週末は新幹線で東京へやって来ます。さすがに老いには勝てず、今季は中央からピッチ全体を見渡すセンターバックの座を大和田達に譲り、自らは右サイドバックとして脇役に徹しています。これもまた勝負に徹しているからこそ。また、ベテランとしての懐の深さがあってこそ。 大学生なら卒業してもおかしくない時間を共に過ごしてきて今思うこと。「神様、どうかこの男に1日でも長くボールを蹴らせてやってください。決して華麗なプレーはお見せできませんけど。」繰り返します。注目すべきは影響力の大きさと顔のデカさです。