試合情報

2019関東サッカーリーグ1部後期4節

2019.08.18(日) 17:30 KICK OFF HOME 小石川運動場
東京ユナイテッドFC 東京ユナイテッドFC
2

試合終了

0 前半 0
2 後半 0
0
東京23FC 東京23FC

試合経過

27' イエローカード 東京23FC
48' イエローカード 東京23FC
川越 勇治(out) → 平尾 柊人(in) 選手交代 70'
山田 武典(out) → 河本 明人(in) 選手交代 70'
76' イエローカード 東京23FC
渡邉拓也(out) → 井上 大(in) 選手交代 80'
井上 大 イエローカード 82'
佐々木 陸(out) → 小笠原 賢聖(in) 選手交代 88'
河本 明人 ゴール 90'+1
河本 明人 ゴール 90'+3

東京ユナイテッドFC東京ユナイテッドFC

スターティングメンバー

GK 21 大石 文弥
DF 5 香西 克哉
DF 15 渡邉拓也 選手交代80
DF 24 鈴木 大河
DF 28 永田 充
MF 4 保坂 一成
MF 8 川越 勇治 選手交代70
MF 14 山田 武典 選手交代70
MF 23 岡庭 裕貴
MF 26 室崎 雄斗
FW 16 佐々木 陸 選手交代88

控えメンバー

GK 41 大迫 衝
DF 6 新井 幹人
DF 3 井上 大 選手交代80
MF 13 小笠原 賢聖 選手交代88
MF 22 浅岡 大貴
MF 17 平尾 柊人 選手交代70
FW 11 河本 明人 選手交代70

マッチレポート

夏休みも終盤、お盆休み最後の日曜、小石川で東京ユナイテッドFCの試合を観るというのはどうなんだろう。

 

Jリーグもあったし、甲子園は佳境だし、すぐそこの東京ドームでは「巨人対阪神」という日本スポーツ界きっての「クラシコ」が開催されている(13時スタート16時半ごろ終了だったので、結果的にハシゴも可能だったが)。お盆休みの最後の夕方、ほかの過ごし方なんて山ほどある。その中で、「東京ユナイテッドFCの小石川運動場ホームゲーム」というものは、陽が落ちても30度という中、わざわざ足を運ぶ価値のあるものなのか。ふと考える自分がいた。

 

自虐的になっているわけではない。冷静に考えて、ここは関東リーグ。カテゴリーは上から数えて5部リーグなのである。

皆さんはイングランドの5部リーグを観るだろうか。スペインの5部リーグを観るだろうか。それもお盆休みの最後の日曜の17時半に。観ない。よっぽど思い入れがないと観ない。知り合いが出てるとか、特別好きな選手がいるとか、昔留学してたときホームステイ先のお父さんに急に連れて行かれて楽しかった、とかがないと観ない。

 

逆に言えば、この日小石川に来てくださった約450名の方々は、「よっぽど思い入れがある」方々だということだ。そんな人達に恥じない試合を見せられるか。いや、見せなければならない。

 

 

この日迎えるのは東京23FC。

前期リーグでは悪天候による中止で前後半を別日に行ったが、その難しさを抜きにしても苦しめられた。

 

昨シーズンも手こずり、前・後期共に引き分け。同じ東京都を本拠地とするクラブで、DF⑳河野、㉔鈴木、㉗小山の古巣、ということを置いておいても、一筋縄ではいかないタフな相手である。

 

果たして試合はその通りの展開に。

 

 

 

ボールを保持したいユナイテッドに対して、陣形をコンパクトにして果敢にプレスをかける東京23FC。ユナイテッドがうまくかいくぐれるシーンもあれば、プレスに引っ掛けられてそのままショートカウンターを受けるシーンもある。とにかく激しさが目立つゲーム。男と男のぶつかり合い。強烈なキック、そこへのブロック。スライディングの勢い。選手の声、息づかい。ここ「小石川劇場」では、そのすべてが「目と鼻の先」。ピッチと観客席を隔てるものは、はっきり言って、無い。そんな中でこの肉弾戦重視のゲーム展開。正直かなりの見応えであろう。

 

そして目の前で力強く身体を張っているのは、きっとこの応援席の誰かにとっての「知り合い」または「思い入れのある人物」なのだ。右サイドを駆け上がるのは東京ユナイテッド綜合事務所で働く⑧川越(長期離脱からカムバックし、満を持してのスタメン復帰!)。甲府で長くプレーした大ベテラン④保坂の隣でボールを操るのは、みずほ銀行勤務の⑭山田。東京が誇る街クラブの名門・横河武蔵野FC(現・東京武蔵野シティFC)ユース出身の㉓岡庭。大声張り上げてゴールキックぶっ飛ばしているのが文京区役所で働く㉑大石。相手サポーターから強烈なブーイングを浴びても顔色一つ変えずにプレーし続ける、フィットネストレーナーとしての顔も持つ㉔鈴木。そして元日本代表DF㉘永田、、、という風に。

 

想像してみてほしい。職場の知り合いが目の前でサッカーしていたら。それもスポンサーロゴがいくつもついているユニフォームを着て、400人の観客の前でプレーしていたら。バチバチのぶつかり合い、スピーディーなゲーム展開、削って削られて、ボール奪って奪われて。シュート打って、身体張って跳ね返して。皆さんの同期が先輩が後輩が、目の前でそんなことしてたらどうだろう。汗びっしょりで浮き球競り合ってたら。歯を食いしばって必死に走ってたらどうだろうか。

 

息子の担任の先生、通ってるジムのインストラクター、部活のコーチなどに置き換えてみてもらっても差し支えない。あるいは「朝活」でヨガやってるグラウンドの向こう側半面で、朝っぱらから必死にボール追いかけてるあの若者だったら。あるいは「サッカー塾」やってる向こう側半面で、平日の夜に全力でボール蹴ってるあのサラリーマン選手だったら。

 

転がってきたボールを返してあげたら「あざまーす!」なんて元気に言ってくるあの感じのいい若いヤツが、今自分の目と鼻の先で、まるで別人のように、鬼神の如く必死で闘っていたらどうだろうか。

 

 

東京ユナイテッドの小石川ホームゲームとは、まさにそういうものだ。

 

 

少しずつ、主導権を握っていくユナイテッド。相手のカウンターを封じつつ、決定的なチャンスを作り始める。しかしボールひとつ分枠を外れる⑯佐々木のシュート。ブロックされる㉖室崎のミドル。クロスバーを叩く⑮渡邊のヘッド。相手GKの素晴らしいセーブもあり、なかなかゴールが奪えない。

 

東京23FCにとってはもちろん、JFL昇格に向けて「リーグ優勝」したいユナイテッドにとっても、「勝ち点3」は喉から手が出るほど欲しいもの。だから東京23FCも最後までユナイテッドの一瞬のスキを突こうと集中を切らさないし、ユナイテッドも何が何でもゴールをこじ開けにかかるのである。ユナイテッドは⑪河本、⑰平尾、③井上と攻撃的なカードを切り、20本近いシュートを打って畳み掛ける。東京23FCもセンターラインを入れ替えて、カウンターからの一点を狙う。ユナイテッド最終ラインへのプレッシャーは、むしろ鋭さを増している。

 

残り5分を切って⑬小笠原が入ったシーン(⑯佐々木と交代)に至るまで、まるでテンションとインテンシティが下がらない。すぐ、⑬小笠原に㉑大石が強烈な檄を飛ばす。「走れ!!プレスかけろよ!!お前のところだろ!!!」

 

90分が過ぎアディショナルタイム4分の掲示が出ても、全く強度と緊張感が変わらない。

 

素晴らしいゲームではないか。

 

サッカーには「0-0でも面白い試合」があるという。

この試合だ。

 

確かに関東リーグは5部リーグである。Jリーグではない。JFLですらない。地域リーグだ。甲子園や巨人阪神の伝統の一戦に比べれば、注目度ははるかに低く、気にしている人は少ないのかもしれない。ホームゲームの規模も小さい。だが、素晴らしいゲームがここにはある。「身近なあの人」の鬼気迫る姿がある。足を運んでくださった方々に恥じないプレーがある。お盆休みの最後の日曜日、陽が落ちても30度を超える中、来る価値は、ある。足を運んで自分の目で見る価値がある。断言できる。0-0でそう思った。0-0でそう思えるゲームは、正直Jリーグでもあまりない。

 

そして。

 

90+1分。左サイドで③井上からボールを受けた⑬小笠原、フェイントをかけて対応する相手にじりじりと迫り、一瞬のスキをついて左足でクロス。低く速いボールは相手GKの目の前を横切った。ファーポスト。合わせた。⑪河本。

 

決まった。

 

ゴール。土壇場。劇的。1-0。ユナイテッドが先制。飛び出すベンチ。湧き上がる応援席。これ以上ない、という展開。【1-0】

 

だが、そのわずか1分後。またも左サイドで⑬小笠原。今度はサイドに走ってきた㉖室崎にパス。そのまま室崎が左足でクロス。またも低いボール。今度はニアに走り込んだ。キーパーの目の前でボールを叩き、ネットが揺れる。またも⑪河本。2-0。90+3分。信じられない。【2-0】

 

94分、長い笛が鳴って、試合終了。気づけば2-0である。信じられない。後半アディショナルタイムの2ゴール。途中出場の⑪河本、圧巻の2得点。同じく途中出場の⑬小笠原も両ゴールに絡む大仕事。今シーズン小石川で大活躍の㉖室崎も、最後の最後できっちりと役目を果たした。

 

 

 

これが「小石川劇場」である。普段あなたがヨガを、サッカーを楽しむ小石川が、この日ばかりは戦場に、もとい劇場になるのである。書いていて興奮を抑えられない。ぜひ足を運んで欲しい。素晴らしいものが見られる。と、言いたくなるような素晴らしい勝利。

 

 

首位VONDS市原も勝利した(横浜猛蹴に3-0)ため、勝ち点差は変わらず4のまま。しかしこの勝ち方ができるなら…と思わずにはいられない。期待せずにはいられない。

 

まずは来週、日立ビルシステムとのアウェイゲームに向けて全力を尽くすのみ。こういう時こそ頭を切り替えて、淡々と次に向かっていく。試合から試合へ、である。

 

 

今節も応援ありがとうございました!

  

火曜日朝の朝活、木曜夜の大人のサッカー塾(隔週開催につき8/23は残念ながらお休みです)にも奮ってご参加ください!

 

 

text by LF

コメント

河本 明人

河本 明人

-6/22のVONDS戦から2ヶ月ぶりの公式戦出場でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか?
コンディションがベストではなかったですが、久しぶりの試合だったので楽しみでした。
-シュート数は圧倒していたもののなかなか決めきれない状況でしたがピッチ内ではどんな会話がされていましたか?
途中まで見ていて、ゴール前でフリーになれることは分かっていたし、無駄に動く必要が無いと思っていたので大した話はしてないです。
-素晴らしい2得点でしたが、それぞれの得点シーンを振り返ってコメントをお願いします。
1点目は、相手の背後にポジションを取っていて賢聖(13小笠原)のテキトーに上げたクロスに早く反応出来たかなと思う。 2点目は、自分の動きに合わせてムロ(26室崎)が素晴らしいピンポイントクロスを上げてくれたし、シュートも完璧なタッチでした。
-リーグ最終戦まで残り5連戦、サポーターの方へ一言(リーグ戦だけでなく、全社、地域CL、JFL昇格に向けてのコメントを)
目の前の試合を1試合ずつしっかり戦って行くので、応援宜しくお願いします。